※2002年3月22日発行日現在の内容です。
予め御了承ください。
最近ワイドショー並みの扱いで騒がれている国会ですが、騒ぎの裏ではひっそりと色々な法案が審議されたり可決されたりしています。
その中で、漫画表現・同人活動に多大な影響を与えるこの法案について、ご存知の方はいらっしゃいますか?
「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の概要」
http://www.jimin.jp/jimin/wv2000/policy/baishun.html
(自民党HP内の法律概要ページです)
この法案では、「18歳未満を児童」とみなし、「児童を守るため、児童を性的に傷付けたもの、また傷付けると思われるものを排除する」のが目的とされています。
趣旨自体には問題はありませんし、むしろ法律で規制するのが遅すぎるのでは?とも思われます。
ただ、問題となっているのは「児童」を「性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写したもの」を全て「児童ポルノ」とみなし、その上で「児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者」を規制する、としている点です。
これを噛み砕いて書くと、こうなります。
「18歳未満の人(男女問わず)が萌え〜な格好をした写真、イラスト、漫画を描く・持つ(買う、貰う問わず)・流通させる・輸入、輸出したら逮捕します。
その写真、イラスト、漫画を捨てたら罰金で済ませますが、拒んだら刑務所に入れます。」
この「萌え〜」というのが曲者で、性行為自体が駄目なのは当然としても
「水着シーン(海やプールのネタは全て禁止?)」や
「パンチラ程度のお色気サービス(少年誌でも4割程度の漫画が引っかかりそう)」、
「きわどい服装の登場人物(ファンタジー漫画・ゲームの女剣士や、格闘ゲームのお姉さんなどは危険ですね…)」
全てが対象になりかねないのです。
要は、「誰かがドキドキするような絵は駄目」という事のようです。
小説はOK(視覚的に捉えられない)ですが、それらしい挿し絵が入ってしまうとアウトになってしまいます。
また、この「18歳未満」というのは「モデルになった本人・キャラクターの年齢」ではなく、「写真(本人の戸籍があれば、写真は何とかセーフ?)、イラスト」が18歳未満に見えるとアウトのようです。
たとえ「助教授×作家(ともに30歳過ぎ)」「某バンドのボーカル×ドラム(これも共に30歳過ぎ)」であっても、絵が18歳未満に見えれば駄目。
そして、その基準を決めるのは普段漫画もイラストも見ない、読まないような政治家・教育関係者・裁判官…
ロリ・ショタ系の絵を描かれる方は要注意ですね。劇画調なら良いのかもしれませんが…ねぇ。
あと一つの大きな問題が「持っているだけで逮捕」です。
今、ご自分がお持ちの本に、上記の項目が当てはまってしまう方は、逮捕されちゃいます。
というか、当てはまらない本を探す方が大変です、多分。
最近の漫画は少年、少女向けでも性的描写が盛り込まれる事は珍しくありません(これ自体が大きな問題でもあるのですが)。
その上「性欲を興奮させ又は刺激するもの」という曖昧なボーダーラインをクリアしている!と言いきれるものは…動物漫画くらいでは?(-_-;)
以上、この法案がそのまま可決された場合の「困る事」でした。
もっと詳しく知りたい、という方にはこちらのHPをお勧めします。
「エクパット・ジャパン・関西」
子どもの人権を守るために活動している団体です。
その団体でも、この法案を丸呑みする事には疑問を投げかけています。
→ http://tenkomori.org/ecpat.htm
「ジポネット」
ドラマや漫画などの法的規制に反対する方々のHPです。
掲示板では盛んに議論が交わされています。
→ http://jipo.kir.jp/
下手をすると思想の規制にもなりかねないんですよね、この法案。
もっと怖いのは、「これが可決された→じゃあ、今度はもっと厳しくしてみよう」なんて事になったら…
…そうしたら、日本を出るしか道はないかもしれません。
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