委託・買取委託について

 本の販売などを、他の方に代りにしてもらうことを「委託」といいます。
 同人では、自分のサークルで販売するのとは別に、他の方のサークルスペースへ本などを置かせてもらい、販売をお願いすることを指す場合が多いです。
 サークル同士の委託のほかに、同人誌取扱い書店へ販売を委託することもあります。
 また、イベントによっては「委託参加(イベント主催者に販売を委託する)」ができるものもあります。

 通常、サークル同士で本などを委託する場合は、
「先に品物を預かり、売り上げ金と残った品物を返送する」
 このパターンが一般的です。
 どれくらいの間委託販売を続けるか、売り上げ金や残った品物の発送に何の方法を使用するかなどは、そのサークルによって事情が異なります。
 親しい友人知人同士でも、金銭が絡むことですので、事前に綿密な打ち合わせを行うことをお勧めします(委託のトラブルが原因で大ゲンカ→以後犬猿の仲…というパターンもかなり多いですので)。

 サークル同士での委託は、交換委託(1回ずつ、1種類ずつなど)であればお互いに無償で行うのが普通です。
 イベントの参加費や、そのイベントの知名度(明らかに売り上げの差が生じると思われる場合など)によっては有償になることもあります。

 一方的に委託をお願いする場合は、スペース代の一部や昼食、電車代などを負担したり、受託側サークルの提示した「料金」を支払うことになります。
 また、直接金銭のやり取りをするのではなく、「売り子の手伝い」などの方法を取ることも多いようです。
 お金を使わずに作品の宣伝や発表が可能なネット上と違い、イベントに参加するには「参加料金、パンフレット(カタログ)代金、売り子の交通費」などが必要になります。
 委託の品があれば売り上げ金のチェックが煩雑になりますので、売り子の負担も増えてしまいます。委託の品を1種類置くと、そのサークルの発行物を置く場所が1種類分減ってしまうのは言うまでもありません。
 コミックマーケットなどの大きなイベントでは、抽選に受からずに涙を飲んだサークルも多く、当選したサークルへ委託のお願いが集中してしまいますので、受託側の負担はかなりのものだと思われます。
 受託サークル側が好意で「無償で預かります」とおっしゃっていても、それなりに感謝の気持ちを添えるのは人として当然なのではないでしょうか。

 ペーパーによる通販のみの委託でも、そのペーパーを発行する費用などを考えると、全て無償でお願いするのは虫の良すぎる話だと言えます。
 「自分にお金が無いから他人に払わせよう」という考えで委託先を募集するのは考えものですね。

 委託をお願いする場合、送料は品物の発行者側が負担します。
 ただし、書店委託の一部などでは受託側が負担することもあるようです。

<買取委託>

「品物を前もって割引価格で購入してもらい、それを販売してもらう」
というのが、同人での「買取委託」です。
 後払いになる通常の委託では不安な場合(相手が親しい相手でないときなど)、事情があって品物を手元に戻すリスクを負いたくない場合(活動を辞めるときなど)に向いています。

 ここで注意しておかなくてはならないのは、「買い取ってもらった品物の価格について、強制することができない」ということです。
 多くの場合は発行サークル側の希望価格で販売されているようですが、売れないからと値引きされたり(通常の委託では、受託側がその差額を負担しなくてはならないので値引きはあまりありません)、逆に高値で販売されたりすることによるトラブルも多発しています。
 買い取った側としては「もうお金は支払っているのだから、値段はこちらの自由にしてもいいはずだ」と考える方もありますので、どうしても自分の希望する価格で販売してもらいたいのであれば、前もってその旨を記載した誓約書にサインを貰う位はしておいた方が良いかもしれません(それでも守ってもら
えるとは限りませんが)。
 結局、「いくらで販売しても構わない」と割り切って考えられる方でなければ、この方法は向いていないと思います。

 他の募集事項に比べて、委託は最もトラブルが起きやすいものです。
 どの方法を選ぶにせよ、信頼できる相手かどうか見極めてからお願いするようにしましょう。
 事前の綿密な打ち合わせが、トラブルを防ぐ最善策ですよ。


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